The Rezillos / ザ・レジロス

The Rezillos / ザ・レジロス

The Rezillosとは、1976年にスコットランドのエディンバラで結成されたパンクロック・ニューウェーブバンドである。同時代のバンドのようなニヒリズムや社会批評を共有せず、楽曲においてより明るいアプローチを取り、自らを「ニューウェイヴ・ビート・グループ」と表現していた。イギリスでの最大のヒットは1978年の全英トップ20シングル「トップ・オブ・ザ・ポップス」だが、国外では2002年の映画『ジャッカス』のサウンドトラックに収録された「サムバディズ・ゴナ・ゲット・ゼア・ヘッド・キックド・イン・トゥナイト」のカバーバージョンがよく知られている。1978年7月リリースの初のスタジオアルバム『Can't Stand the Rezillos』は、第一波ブリティッシュパンクの傑作アルバムだと評されているが、バンドは将来の方向性に関する対立により、リリースから4か月後に解散した。

The Rezillos / ザ・レジロスのレビュー・評価・感想

The Rezillos / ザ・レジロス
10

コミックバンドの皮を被った本格的パンク・ロック・バンド!

イギリスの初期パンクの有名どころといえばピストルズ、クラッシュ、ダムドなどでしょう。しかし語られるバンドの大半はロンドンに固まっています。イギリスは4つの国の連合国にもかかわらず、です。イギリス以外の3国の初期パンクバンドも聴いてみたい。そんな人にオススメするのが、スコットランドを代表する初期パンクバンドThe Rezillosです。
テクニカルでタイトなリズムに男女の息の合ったツインボーカルとノリノリなギターが合わさり、退廃感やフラストレーションとは一切無縁のゴキゲンなパンクロックソングを聴かせてくれます。ともすればコミックバンドとも形容されそうですが、深く聴けば聴くほど、間違いなくこれはパンクだと確信できる楽曲ばかりなのでご安心を。パンクバンドの多くが怒りなどのネガティブな感情を糧にし、そして表現していたように、彼らはSFやB級映画を糧に表現していた…それだけの違いにすぎないのです。
そんな彼らは自分達のことをa new wave beat groupと表現していたそうです。言い得て妙ですね。活動期間は約2年と非常に短命に終わったバンドですが、その後再結成を果たし、稀にライブを行っているようです。