裏ボスを倒すのに11年!?「怒首領蜂最大往生」の骨太な魅力!
ゲームの内包する役割が遊びだけでなくコミュニケーションツールを含み始めて久しい。
一人で遊ぶのではなく誰かと一緒に心地よい難易度を遊び、重厚な物語の感想をSNSで共有したりファンアートを描いたり。
ゲームを通じて人の輪が広がるのはとても素敵なことだ。
しかし、今回はそんな流れに逆行する。
一人プレイで、突き詰めればとてつもなく難しく、人を選ぶこともあるかもしれない。しかし間違いなく名作であると言える不朽の名作「怒首領蜂最大往生」についてレビューしたい。
本作は縦スクロールのシューティングゲームでありSTG(シューティングゲーム)界隈の中ではメジャーな「首領蜂」シリーズの作品だ。
ゲーム性はわかりやすく、「相手の弾をよけながら自機の弾を当てる」。これだけである。
また、巷でよく言われる「STGは初心者お断りの高難易度しかない」という風説を覆すため、初心者向けの扱いやすいシステムや難易度も用意されている。
だが、今回私が推したいのは逆の部分、やり込みの奥深さだ。
このゲームの裏ボス(厳しい条件を満たした場合のみ出てくる特別なボス)に「陰蜂」というボスがいる。
ハッキリというがこのボスの攻略難易度は常軌を逸している。
具体的なギミックを解説してもピンと来ないと思うので未経験の人にもわかるように言うと
このゲーム「怒首領蜂最大往生」が発売されてから、裏ボス「陰蜂」のノーコンティニュークリアを達成する最初の一人が現れるまでにかかった日数は4370日。
実に11年と352日の月日を経てこのゲームを完全攻略した最初の人間が現れたのだ。
この偉業はSNSでトレンド入りを果たし皆がクリア者を祝福した。
彼がここまで走り続けられたのは彼自身の根気強さは大前提だが、それ以上にこのゲームが楽しくなければ成しえなかっただろう。
面白くもないゲーム11年も執着しない。
何万人ものマニアが11年間魅了され続けた怒首領蜂最大往生、あなたも是非その魅力におぼれてみてほしい。