金と瓶と梅。3人の女人の官能メルヘン
「まんがグリム童話 金瓶梅」は、「まんがグリム童話」で連載しているの竹崎真実(たけざきまみ)さんの漫画です。
中国の小説「金瓶梅」を元にした、中国の歴史物、大人向けの官能メルヘン漫画(笑)です。
名家「西門家」の道楽主人である1人の男性をめぐるり、複数の妻や愛人達が壮絶なバトルを繰り広げる様子が描かれています。
中国では、過去に何度も原作が発禁処分となったほど過激な作品。ただ、竹崎さんの「まんが金瓶梅」は過激ではあるけれど、原作よりはまろやかに書かれています。
そのかわりにキャラクター達が、誰も彼もとても個性豊かでいろいろしてくれるので、大変読みごたえがあります。
中でも、作品名の元になった3人の女性である、主人公の「潘金蓮(はんきんれん)」とそのライバルである「李瓶児(りへいじ)」。そして金蓮の忠実な女官である「春梅(しゅんばい)」の3人は特に目を引きました。
中でも主人公の金蓮は、名門「西門家」第5夫人で見てて惚れ惚れしてしまうほどのイイ女でした。悪女だけど、情の深く優しい格好可愛い女という感じです。
瓶児は第6夫人なのですが。彼女の場合は、見れば見るほどイライラしてくるような典型的な同性から嫌われる、でも男性からは好かれるそんなタイプの女性。
そんな2人のやり取りがハラハラしながらも目が離せなくて面白いんです。ただ、最後はいつも瓶児にイライラして「いい加減にしろ!」となってしまいますが。
しかもこの瓶児さん、なかなかにしぶとい(笑)。でも、そんなところも見所かもです。
そんな中で春梅は、召使の少女なのですがテキパキと働くしっかり者の少女。私、実は彼女は作中で一番サバサバしているのではないかと思っています。
なぜなら、春梅は金蓮に誠実に尽くしてるんですが、結構容赦ない。ズバズバ物言う所は結構爽快です。
そして、この3人以外にも、とても魅力的なキャラクターが多く、物語についつい引き込まれてしまいます。
常に何かしら問題がある「西門家」から目が離せません。