砂の器

『砂の器』は、松本清張によるミステリー小説。野村芳太郎監督により1974年に映画化された。主演は丹波哲郎。脚本は橋本忍と山田洋次。音楽は芥川也寸志。
主人公の新進気鋭の作曲家である和賀には約束された輝かしい未来が待っており、婚約者もいた。そのためハンセン病の父親を持つ己の暗い過去を消すべく殺人に手を染めるが、今西、吉村の両刑事が事件の謎を追う。事件の謎解きとともに、父と子の逃れられない宿命の絆が浮き彫りにされていき、クライマックスでは和賀の自作交響曲『宿命』が満員の大ホールに響き渡る。原作では数行にすぎない幼い犯人と父親の遍路の道行きの見事な映像美も見どころのひとつであり、松本清張原作の映画の中でも、原作者本人も含めて特に傑作として高く評価されている。作中の交響曲『宿命』は東京交響楽団のフルオーケストラで演奏され話題を呼んでいる。
第29回毎日映画コンクール大賞・脚本賞・監督賞および音楽賞受賞。キネマ旬報賞脚本賞、第12回ゴールデンアロー賞映画賞、ゴールデングロス賞特別賞、モスクワ国際映画祭審査員特別賞および作曲家同盟賞を受賞した。
映画公開の後7回もテレビドラマ化され、その度に評判となった。
- 総合評価-点
- 関連記事数0記事
- レビュー数0レビュー