二十四の瞳
『二十四の瞳』は、壺井栄による小説。木下惠介監督によって1954年に映画化された。主演は高峰秀子。
舞台は香川県小豆島。自転車に乗り颯爽と学校に現れる主人公の大石先生は村人達からは好奇の目で見られていたが12人の生徒達からは慕われていた。やがて日本が戦争に突入し、巣立った教え子のうち2人は戦死し、大石もまた3人の子を抱えた未亡人となる。戦後復職するも、生徒はかつての教え子の子どもや弟妹に変わっていた。戦争で失明した生徒の1人が昔の写真を取り出して、一人ひとりの名前をあたかも目の前に見えるかのようにあげていくシーンが有名。純真無垢な子供達が戦争や貧困で傷つき夢破れていく悲劇的な作品ではあるものの、映画では小豆島の美しい自然が画面に配置された抒情的で爽やかな作品に仕上がっている。作中の監督からスタッフ全員が戦争体験者であり、12人の少年少女たちは小豆島で募集した素人の兄弟姉妹達である。主演の高峰秀子も20代から40代までを見事に演じ分けた。
1987年に再度リメイクされ映画化されており、テレビドラマには8回、テレビアニメは1回と、計11回も映像化された傑作作品のひとつである。
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