カルメン故郷に帰る

カルメン故郷に帰る

『カルメン故郷に帰る』とは、木下惠介監督による1951年に公開された、日本初の国産フィルムによる国産総天然色長編映画。主演は高峰秀子。
舞台は雄大な浅間山麓。そこで牧場を営む青山正一のところへ、東京で芸術家、その実はストリッパーになったリリイ・カルメンこと娘のおきんが友人の朱実を連れて帰ってきたことからはじまる陽気な大騒動を描いている。自由奔放で気前の良い2人は村でストリップショーを計画して大成功し、出演料をそっくり父親の正一に贈った後に気分よく故郷を後にする。
洒脱で軽妙な作風の中に、父娘、姉妹、夫婦の情愛などが丁寧に描かれた、戦後の日本映画を代表する一作。主題歌は黛敏郎であり、作中の音楽はフランツ・シューベルトが全篇に使われている。
当時のカラー映画には技術やコストの面で問題が多く、万一『カルメン故郷に帰る』がカラー映画として満足ゆく出来にならなかった場合に備え、モノクロ版も撮影されている。
2024年には松竹による初の舞台化が実現した。

カルメン故郷に帰るの関連記事