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ハイスピード厨二病バトル!
6歳の頃から空中に刃を作り出す能力に目覚めた少女「彩羽」は、12歳の頃に男子の喧嘩を見てしまったことで目覚め「死闘」に強い憧れと執着を持つようになる。
刃を操る特殊な能力を活かし自らを「狐」と名乗り、街に蔓延る不良やヤクザに留まらず、殺し屋とも戦う立派な戦闘狂へと成長する。
ある時、彩羽は伝説の殺し屋一族である「刃骸家」当主の愛人の子供であることが発覚し、刃骸家の遺産相続争いに巻き込まれてしまう。
様々な能力を持つ他の兄弟たちから命を狙われる彩羽だが、もっと強い奴と戦えると自ら争いの渦中へと飛び込んでいく。
この作品の素晴らしいところは毎週男子なら思わず唸ってしまうような熱い展開、いわゆる「厨二展開」がふんだんに盛り込まれているところ。
画力こそもう一歩と言ったところだが、それすら忘れさせてくれるような熱い展開や渦巻く陰謀、主人公を中心に回っていく兄弟たちとの関係性、刃骸家の秘密などはジャンプ作品に引けを取らない構成となっていると思う。
また、たくさんの魅力的なキャラクターが登場するが、噛ませ犬になってしまうキャラクターがほとんどいない。作者の松登先生の強者VS強者を描く力がとても高く、さらにスピード感のある話の展開なので。読んでいて全く退屈しない作品である。