逃走中 THE MOVIE: TOKYO MISSION

逃走中 THE MOVIE: TOKYO MISSION

『逃走中 THE MOVIE: TOKYO MISSION』とは、2024年7月19日に公開された日本映画。バラエティ番組『run for money 逃走中』において、「逃走中20th記念プロジェクト」の1つとして同年3月20日に劇場公開が発表。同年4月7日にはあらすじやキャストなどの詳報が公開された。仲の良いメンバーで、良きライバルとして競い合っていた6人の若者のもとへ、「逃走中」参加者招待のメールが届く。それぞれの思いや野望を抱える6人はゲームに参加することにしたものの、突然「逃走中」は命賭けのゲームと化す。

逃走中 THE MOVIE: TOKYO MISSIONのレビュー・評価・感想

逃走中 THE MOVIE: TOKYO MISSION
4

「なんだこれは!(困惑)」の連続に耐えられる人向けの映画

テレビで放送されているあの『逃走中』のイメージとはかなりかけ離れた映画で、どちらかというと、『仮面ライダー』かなんかの子供向け特撮映画の雰囲気に近いような作品です。
主演は男性アイドル6人!ということで、映画館は推しがいる方向けか、夏休みで遊びに行く場所のない小中学生が見に来ているという印象でした。自分も、テレビ版『逃走中』ファンの子供が「見たい!」というので付き添いで見に行き、特に推しなどいない我々に鑑賞特典になっている主演アイドルたちのカードを頂いてもなぁという状態でした。
ストーリーは予告通り、「いつもの逃走中かと思ったらとんでもないデスゲームだった!」という展開で、ストーリーが進むにつれて徐々に仲間それぞれに見せ場を作りつつ1人、また1人と退場させ、あわよくば感動させてやろうというような典型的な展開になっています。

キャラクターそれぞれに黒い過去や、今現在背負っているものなんかの説明はさらっとしており、「え?そんなもの?」と拍子抜けしてしまうような理由ばかりで、顔のいいアイドル6人が主演を張っているにも関わらず、驚く程に全員キャラが立たず、加えて暗い場所で何人も走り回っている場面が多く、誰が生きていて誰が死んでいるのか、そもそも顔と名前が最後まで一致しないと思ってしまいました。

それに加えて『逃走中』はテレビ版ですら「いつ追われるかもしれない・見つかるかもしれない」という緊張感があるものですが、全体的に話さなければならないシーンがキツキツに詰め込まれている印象で間延びしており、「逃走中だよ?逃げなきゃいけないんだよ?」と疑問すら浮かんでしまいます。
ではそんな会話に会話を重ねた分、退場シーンは全員感動的なのかというとこちらもまたそんなことはなく、もはや話をただただ盛り上げるために無理矢理退場させられているような印象を受けました。1本の映画に主演6人は詰め込みすぎだったんではないでしょうか。
唯一印象に残ったのは、切れてしまった友情のミサンガ(笑)を、ハンターのいる方角に落としてしまい、それを取りに行ったことによって捕獲されて仲間がひとり退場というシーンでした。「いや、そうならなんだろう!」とつっこんでしまいました。