青春18×2 君へと続く道

青春18×2 君へと続く道

『青春18×2 君へと続く道』とは、2024年の日本・台湾合作映画である。『新聞記者』『余命10年』の藤井道人が監督・脚本を手がけたラブストーリー。出演は台湾の人気俳優シュー・グァンハン、演技派女優の清原果耶など。ジミー・ライの紀行エッセイ『青春18×2 日本漫車流浪記』を映画化し、台湾と日本を舞台に、国境と時を超えてつながる初恋の記憶をエモーショナルに描き出している。

青春18×2 君へと続く道のレビュー・評価・感想

青春18×2 君へと続く道
9

切なくも素敵なストーリー

日本と台湾の合作です。彼が日本の彼女の元へ旅をする道中に出会う人々との交流と、2人の出会いの場である18年前の台湾での出来事を交互に映し出しているラブストーリーです。
スラムダンクやミスチルが話題に上がったり、登場人物に台湾で暮らす日本人がいたりと、日本に対し友好的な台湾の人々の姿も描かれていて、ほっこりします。
また、台湾で岩井俊二監督の『Love Letter』を映画館に観に行くシーンがあります。
日本での旅の途中、雪の積もった美しい風景を見た彼が「Love Letterの世界だ」というようなセリフを言う場面もあります。この作品全体のテイスト自体も『Love Letter』のような、美しい景色と切ないストーリーが展開されて行きます。

駅の柱の広告や、映画館で予告を見たかなと少し気になってたくらいで、元々観に行く予定があった作品ではありませんでした。しかし観てみたら、『Love Letter』が出てきたあたりでかなり惹き込まれ、国の垣根がない人のやさしさや、相手を想うが故の切なさが描かれており、台湾と日本で似たようなお祭りがあることを知れ、「観に行ってよかったな」と思った作品でした。

脚本・監督は藤井道人氏。
作中に出てくる『Love Letter』はもちろんですが、藤井道人監督の『ヤクザと家族 The Family』もおすすめです。