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やられた方は憶えている
かつてアウシュビッツにいた主人公のおじいさんが、当時の復讐のために旅に出るというお話しです。
このおじいさんは認知症。奥さんが亡くなっていることも、自分がなぜここにいるのかも何度も忘れてしまいます。
旅のきっかけは、同じ施設に入居している車イスのおじいさんが主人公に渡した『手紙』です。車イスのおじいさんもまたアウシュビッツにいて、家族を殺されたから復讐したいと思っているらしい。
主人公は、色々な場所に行き復讐相手を探します。認知症の彼のために、施設にいる車イスの友人はホテルやタクシーなど色々手配してくれます。果たして復習はうまくいくのか。
私が印象に残ったシーンは、主人公が病院で女の子と話すシーンです。
最初は病室のテレビでアニメを観て楽しそうに笑っています。隣の人に付き添っていた女の子も同じくアニメを観て楽しそう。その後も楽しそうに話す主人公と女の子。女の子が手紙を発見して読んであげると、少しずつ思い出すおじいさん。
やるべき事があると思い出した主人公の表情の変化が印象的でした。
最後はどんでん返しのような展開もあり、ミステリー好きもヒューマン系の映画好きな方も楽しめるかと思います。
ただ犬がいる家に行くシーンは、犬好きには辛いかもしれません。