Dear Anemone

Dear Anemoneのレビュー・評価・感想

Dear Anemone
7

少年誌にはなかなかない動植物ホラーアクション

少年漫画ではあまり見ない、シリアスなストーリーです。雰囲気は『デスノート』や『彼岸島』のようなダークな世界観で物語が始まります。見る人を選びますが、シリアス系が好きな人はハマるかもしれません。

ダーウィンの進化論からインスピレーションを得た作品のようで、「進化」が一つのテーマなのかな?
ネットでは賛否ある作品ですが、個人的には面白いなと感じました。面白いと思うポイントを3つ挙げます。

・進化
物語の冒頭でダーウィンの進化論が紹介されるのですが、島の生物がとんでもない怪物へと進化し主人公たちを襲います。どうあがいても殺されるシーンですが、主人公たちにもある進化が起き、バトルシーンに突入するところは鳥肌もの。『ナルト』や『呪術廻戦』のような内なる力が宿る的な感じです。既視感はありますが、「進化」が次々起こる謎の島とどのように繋がっていくのかワクワクします。

・『ジャンプ』屈指の作画力
『少年ジャンプ』にはあまりないトーンの作画ですが、かなりの作画力。ホラーアクションなので恐怖を煽る表現が神がかってます。子供には見せられないほどリアルな描写でグロテスクな表現があります。

・ガラパコス諸島で起きた謎の事件
「生物の楽園」と呼ばれるガラパコス諸島で10年前起きた謎の爆発事件。その爆発でウイルスが蔓延。その爆発事件を15人の調査隊が調査しにいくが…帰ることはなかった。その調査をするために主人公たち調査隊が派遣されるのですが…。
そこにはガラパコス諸島独自の進化を遂げてきた動植物が、さらに独自の進化をし、見たこともない姿に進化しているのです。謎の爆発事件と謎に進化した生物、そして主人公たちの身に降りかかる進化がどのように関係してくるのか?

謎が多いストーリーですが、少しずつ伏線回収されてくのが楽しみな作品です。