ロックなガールズバンド
主人公の少女がバンドメンバーを集めて曲を作ってライブする、という王道な内容です。しかしその背景にある物語が非常に丁寧に描き込まれていす。
3DCGという特殊な描き方をしており、見始めた当初は気になりましたが、物語の内容がすごくて引き込まれてしまい、数話見ていると全く気にならなくなりました。ここで切った人は人生損しています。
次に注目して欲しいのは、主人公である仁菜。激情家タイプで何かとぶつかってヒステリーが過ぎます。しかしここで切った人も人生損しています。彼女はブレない理由があってぶつかるのです。それは「自分が間違えていない」こと。つまり相手が絶対におかしい、悪である時などに衝突するのです。まさに正論モンスターなのですが、そんな彼女を支えてくれるのが、かつての憧れであり現在のバンドメンバーでもある桃香の歌なのです。桃香も仁菜にシンパシーを感じており、「自分の歌は仁菜の歌」だと最高級の認め方をしています。バンドは何度か空中分解の危機があったり、挫折しそうになりますが、「自分たちは間違っていない」信念を貫き通し、見事に走り抜きます。いや、走り続けていくのです。
メンバーも魅力的です。俯瞰的なバランサーであるドラム、驚異的なテクニックを持つツンデレキーボード、ボトムを支える好戦的なベース、元プロという実績がありつつも繊細かつロックなギター、そして全ての感情をぶつけるボーカル。みんな仁菜の歌声が好き。バンドは成長していき、そしていつしか視聴者も巻き込まれていくのです。