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日本の作品をハリウッド化することに警笛を鳴らした作品
この作品は2009年に公開された映画。日本だけではなく世界で絶大な人気を誇る漫画やアニメの『ドラゴンボール』の実写化作品に該当します。しかし、一般的にこの映画はファンや批評家から酷評され、多くの人々にとって失望する作品となりました。
映画は「普通の高校生として暮らしていた孫悟空」のように、原作の設定やキャラクターの性格を大幅に変更しており、多くのドラゴンボールの要素や魅力が失われている点が大きなマイナスポイントです。そもそもの改変も非難されましたがキャストの選択や演技そのものも批判され、特に孫悟空についてはあらゆる国で「NO」を突きつけられる主人公になってしまいました。
また、ストーリーの構成や展開そのものも疑問視されており、この部分も大きくマイナスです。少年期の孫悟空から続く壮大な冒険やバトルの要素が薄いだけでも大幅なマイナスなのですが、なぜか代わりに恋愛要素や学園ドラマ的な要素が強調されており、原作が好きな人たちから大バッシングを受けました。
さらに、ハリウッド映画で最も期待されている映像やビジュアル効果部分も期待外れに終わっています。特にドラゴンボールで最も重要なバトルやアクションシーンや必殺技の再現が低クオリティで安っぽさを感じられるため、この部分も批判的な声多数です。大事な部分で不自然さが目立った作品になっています。
総合的に言えば、ドラゴンボールの原作ファンや一般の観客から厳しい評価を受けた作品であり、日本の作品をハリウッド化するという安易な発想に待ったをかけたと言えるでしょう。原作の魅力やエッセンスを損なうことなく、より良い実写化ができると期待されていましたが、その期待に応えられなかった最も有名な作品となってしまいました。