ホタルの嫁入り

ホタルの嫁入り

『ホタルの嫁入り』とは、橘オレコが『マンガワン』にて2023年1月1日より連載している恋愛サスペンス漫画だ。明治時代の日本が舞台となっており、持病で余命わずかな美女の桐ケ谷紗都子(きりがやさとこ)と、殺し屋の後藤進平(ごとうしんぺい)が結婚の約束を交わし孤島からの逃避行をする物語。歪んだ愛をぶつけ続ける進平に、紗都子の心が動かされていく様子が予測不能で見どころとなっている。

ホタルの嫁入りのレビュー・評価・感想

ホタルの嫁入り
9

儚いホタルは誰を意味する?

ただの“か弱い女の子と不良っぽい男の子の恋”ではありません。常に“どちらかの命がけだから”です。

明治時代の伯爵令嬢で、心臓が弱く長生きは出来ないと言われてずっと家で過ごしてきた美貌の沙都子。それを攫ってきたから、時間になったら殺せと命じられた腕利きの殺し屋新平。

なんとしてでも生きて帰る為、新平に「私達、結婚しましょう!」と最大の嘘をついて逃げようとした沙都子の話ですが、ハマるのは絵の上手さとミステリー展開。そう簡単にお互いを好きにならないところと、新平が単身刀のみで何人も一気に相手する時の画角がとにかくかっこいい。そしてなんの躊躇いもなく相手を斬って血まみれで笑う姿も少女漫画にはないでしょう。

沙都子の「必ず帰る」という目標の為だけの「結婚」という出まかせに、逃げようとしてもお見通し、危ない目に遭えば身体を張って助けてくれる新平。
ただただ「野蛮」と思っていたのに「見張り」から「見守り」になっていることに気がつく沙都子。本気で「結婚」と受け取った新平は、いつでもどこでも「好きだよ」と言って、子供の頃は部屋から出して貰えなかった外の世界を見せてくれる。普通の男のように手を出してくることなく、大事に扱って一緒にいると自分初めてだらけで楽しくなる。自分の為に新平が追っ手と戦い死にかけた時に、分からなかった心のモヤモヤした気持ちにはっきりと遅い初恋に気がつきます。やっとお互いの気持ちを伝えたところなのに。

続きを!続きをー!と苦しんでいるので-1です。