ヱヴァンゲリヲン新劇場版 / Rebuild of Evangelion / Evangelion: New Theatrical Edition

ヱヴァンゲリヲン新劇場版 / Rebuild of Evangelion / Evangelion: New Theatrical Edition

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は『新世紀エヴァンゲリオン』を新たな設定とストーリーで再構成した全4部作のリメイク・リブート作品。2007年9月1日に第1作となる『序』が公開。その後2009年6月27日に『破』が、2012年11月17日に『Q』が、2021年3月8日に最終章『𝄇』が公開された。
少年少女たちが巨大な汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンに搭乗して第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」と戦う物語が展開される。前編『序』はテレビシリーズのストーリーを踏襲していたが、『破』は既存のストーリーを元にしつつ新たなキャラクターが登場し、『Q』以降は『序』『破』から14年後の世界という新たな物語が展開される。
本作は『序』『破』『Q』が、日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞。『𝄇』が最優秀アニメーション作品賞・話題賞作品部門を受賞した。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版 / Rebuild of Evangelion / Evangelion: New Theatrical Editionのレビュー・評価・感想

ヱヴァンゲリヲン新劇場版 / Rebuild of Evangelion / Evangelion: New Theatrical Edition
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日本一ざっくりとした「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ回顧録

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」は、全4部作の超大作アニメーションです。1997年、TVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版「Air/まごころを、君に」で人類を絶滅させた総監督の庵野秀明さんが、再びエヴァンゲリオンを作ると聞いたとき、嬉しかったことを覚えています。新劇場版シリーズ第一作の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は、ほぼほぼTVアニメ版をブラッシュアップした作品でした。本当に描きたかった正体不明の敵「使徒」の美しさに、惚れ惚れとしました。第二作の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」では、新キャラとしてアスカとマリが登場します。テレビアニメ版では惣流・アスカ・ラングレーですが、新劇場版では式波・アスカ・ラングレー。ここで「TVアニメ版とループしている説」は無くなりました。さらにTVアニメ版にはいなかった新劇場版からの新キャラであるマリは、エヴァ特有の閉塞感をこじ開けることに成功した功労者でもあります。そして一気に14年後の世界を描く「ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q」で、見事に取り残された主人公シンジと観客たち。頭の中はQuestionで埋め尽くされました。そのAnserとして公開された四作目にして最終作「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、新劇場版の謎が明かされ、人類が救われる終わり方でした。庵野秀明さんは、きっと「Air/まごころを、君に」で人類を絶滅させたことに対する贖罪をしたかったのでしょう。そのためにもう一度エヴァを作り直そうと思ったのでしょう。エヴァンゲリオンのない新しい世界(新世紀)を構築するために。おつかれさまでした。そして、ありがとうございました。