マリグナント 狂暴な悪夢 / Malignant

マリグナント 狂暴な悪夢 / Malignant

『マリグナント 狂暴な悪夢』とは、2021年に公開されたアメリカのホラー・スリラー映画である。この映画は、ジェームズ・ワンが監督し、イングリッド・ビスとアケラ・クーパーがオリジナルストーリーを提供し、クーパーが脚本を担当した。映画の主な出演者にはアナベル・ウォーリス、ジェイク・アベル、ジョージ・ヤング、ジャクリーン・マッケンジー、マッケンナ・グレイスなどがいる。
ストーリーは、主人公のマディソンが殺人事件に関連した恐ろしいビジョンを体験し、そのビジョンが実際の現実であることを発見することから始まる。彼女の苦悩は次第に悪化し、映画は彼女の恐怖と戦いを描いている。
『マリグナイト 狂暴な悪夢』は、ホラー要素とスリルを組み合わせた作品で、観客に驚きや恐怖を提供することを意図している。映画は、アメリカで劇場公開およびHBO Maxでの配信が行われた。日本では、R18+指定となっている。そのため、ホラー映像には、より過激でショッキングな内容が含まれている。

マリグナント 狂暴な悪夢 / Malignantのレビュー・評価・感想

マリグナント 狂暴な悪夢 / Malignant
8

「いまこそ悪性腫瘍を切除しないとな…」

『ソウ』『死霊館』のジェームズ・ワン監督のこの映画。
冒頭で主人公のマディソンが何者かに襲われるシーンが、ジェームズ・ワンが製作した『ライト/オフ』と少し似ていて、正体は悪霊かと思ったが、監督が同じオチを用意しているわけもなく、物語が進むにつれて明かされる正体に驚かされた。
なんと正体はマディソンに寄生した双子、ガブリエルだったのである。なんとも悪趣味だがリアリティのある設定に一気に引き込まれた。その上、このガブリエルはホラー映画のキャラクターとして、とても魅力的なキャラクターだった。なぜなら、ガブリエルは自分を捨てた実の母親への復讐、自分をマディソンの中へ封じ込めた研究所の博士たちへの復讐を企てていた。
マディソンから「あなたは最初からモンスターだった」と言われるが、愛と自由を求めていたガブリエルの境遇を考える少し同情をしたくなるのである。
それに、ガブリエルはマディソンと脳を共有しており、マディソンの後頭部にガブリエルの顔があるので、ガブリエルの意思で体を動かす場合は体を逆に動かさなければならない。器用で身体能力が高いので、警察とのチェイスシーンや警察署での殺戮シーンはとても見ごたえがあって素晴らしかった。

マリグナント 狂暴な悪夢 / Malignant
9

「そうきたか!」現代ホラーの巨匠が放つ予測不可能の傑作!!

「SAW」や「死霊館」「インシディアス」を手がけた名プロデューサー・名監督、ジェームズ・ワンが放ったオリジナルストーリーの傑作。

ある日からマディソン(アナベル・ウォーリス)は、目の前で恐ろしい殺人事件を体験しているかのような非常にリアルな夢を見るようになる。
夢の中で正体不明の殺人鬼は超人的な運動能力と俊敏なスピードで、数々の殺人を犯していく。それだけならまだしも、彼女が夢で見た殺人は次第に現実でも起きはじめ、彼女は苦悩する。リアルすぎる殺人を疑似体験しているうちに、殺人鬼の魔の手は彼女自身にも伸びていく。

とにかく圧巻のストーリーが楽しめる作品なので、極力ネタバレはせずに鑑賞していただきたい。
気づきやすくも巧みに散りばめられた伏線、予想外なストーリー、ありとあらゆる要素が絡み合いラストに収束したときに思わず驚くこと間違いなし。

数々のホラー映画を手がけてきたジェームズ・ワンの作品ということ、怖そうなタイトルとパッケージ画像からかなりハードルの高いホラー映画を連想して敬遠してしまいそうですが、意外にもグロ描写は少なく、ホラー要素も薄め。どちらかというと「世にも奇妙な物語」のようなテイストに落ち着いているため、ホラーが苦手な方でも鑑賞可能。
ですが、ホラー映画好きな方には「そうきたか!」と予想の斜め上の物語に驚かされるため、是非見ていただきたい1本です。