ネクスト『呪術廻戦』!次に来るのはこの作品で間違いなし!
筆者は『週刊少年チャンピオン』を愛読しているのですが、その連載作品の中でもひときわ存在感を発揮している作品が、『桃源暗鬼』です!
2024年には舞台化され、2025年にはTVアニメ化が予定されています。
ジャンルとしては「異能力バトル」でそんなに珍しくないジャンルですが、この作品が異色なのが主人公が「鬼」で、戦う相手が「桃太郎」という点です。
桃太郎の血を引く末裔「桃太郎機関」が鬼の血を引く末裔である「鬼機関」を滅ぼすために執拗に襲撃を繰り返しますが、鬼機関は身寄りのない鬼を匿いつつ養成する「羅刹学園」で鬼の精鋭を育てて対抗します。
昔話の時代から、本来なら悪役である「鬼」が主役で、おなじく本来なら正義である「桃太郎」が敵という立場が逆転しているところがこの作品の最大のテーマでしょう。
正義や悪というのは相対的なものであり、見る角度によっては正義とされるものが悪となり、その逆も然りなのは現実で起こりうる戦争や紛争に通ずるものがあると感じます。
桃太郎には桃太郎の正義があるように鬼には鬼の正義があり、必ずしもどちらかが一方的に正しいというわけではなく、血脈という因縁によって無益な争いが続いているという部分は、読者に「正義とはなにか」「この世界はなぜ争いが絶えないのか」というメッセージを訴えかけるようです。
『桃源暗鬼』は純粋にスリリングで迫力のある異能力バトルも楽しめ、鬼機関、桃太郎機関それぞれの登場人物の複雑な人間ドラマも味わい深く、極上のエンターテイメントに昇華しています。
ただの異能力バトルではない、一味違う作品をお求めの方にぜひともオススメしたいです!