ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE / Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE / Mission: Impossible – Dead Reckoning Part Oneのレビュー・評価・感想

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE / Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのレビュー

トム・クルーズ主演の人気シリーズ『ミッション:インポッシブル』の「デッドレコニング PART ONE」についてレビューする。私は、このシリーズを一作目から観てきたが、今回の作品は一味違った気がする。
まず、トムのカッコ悪い部分が多めに描かれている。物語の重要な鍵を握るグレースに何度も逃げられたり、プラン通りにミッションを進められなかったり、愛するイルサを救えなかったり、おもちゃみたいな車に乗ることになったり。今までのイーサンではあり得ないような、カッコ悪い姿がたくさん描かれていた。
また、AIが最大の敵ということで、お馴染みのスパイ道具が使えないというのも、一味違う要素を与えていた。特に、別人に変装できるマスクは、ミッションに必須であり、名場面を生み出すのだが、製作する機械が壊されたことで変装シーンが殆どなかったことは少し物足りなく感じた。
しかし、デジャヴのようなシーンがいくつかあり、今回の作品はシリーズを最初から観ていた私には懐かしく感じられた。例えば、宿敵ガブリエルと列車の上で戦うシーンは、一作目を連想させる。更に、砂嵐のシーンは4作目、パラシュートは5作目にあるシーンを思い出させる。このように、今回の作品は、目新しい派手なアクションや演出が無かった代わりに、過去の作品を連想させるような要素が多かった。これはおそらく、イーサンの過去に関わる人物が宿敵となっているストーリーだったからだろう。
このように、今回の作品は、今までとは一味違った落ち着いていて、懐かしさのあるものだった。これを良いと捉えるかどうかはその人次第だが、私は、コロナ禍で撮影したにも関わらずクオリティが劣らず、素晴らしい作品だと思った。