殺人狂時代(1947年の映画) / Monsieur Verdoux

殺人狂時代(1947年の映画) / Monsieur Verdoux

『殺人狂時代』(チャップリンの殺人狂時代)とは、1948年に公開されたアメリカのコメディ映画である。日本公開は1952年。
主人公は病身の妻や幼い息子を養うために、金持ちの女性を相手に次々に日常茶飯事的に保険金殺人を重ねる元銀行員のアンリ・ヴェルドゥ。虫も殺さぬ優しい紳士であるアンリが実は希代の殺人鬼であり、その事件が発覚し死刑台に送られるまでの顛末をブラックでスタイリッシュなユーモアたっぷりに描いている。
製作・監督・脚本・主演ともにチャールズ・チャップリン。オーソン・ウェルズの原案をチャップリンがシナリオに構成し、2年の歳月を費やして完成させた。
「一人殺すのは殺人者だが、百万人を殺せば英雄だ」というラストシーンでの痛烈な反戦メッセージは、当時のアメリカの批評家や観客の批難を浴び、上演のボイコットのみならず、チャップリンがアメリカから追われるきっかけにもなるも、チャップリン本人は本作品を自らの最高傑作と評している。