イントレランス / Intolerance

イントレランス / Intolerance

『イントレランス』とは、1916年に公開されたアメリカのサイレント映画である。日本公開は1919年。タイトルのイントレランスとは「頑迷」、独善的で他人を受け入れられない社会のことを指している。
この映画は4つの時代の4つの違う話が話が並行して語られている特殊な構成となっており、ストライキで生活の道を断たれた青年とその恋人を描く現代篇、ユダの裏切りで十字架にかけられるキリストを描いたユダヤ篇、16世紀フランスのプロテスタント大虐殺を描いた中世篇、そしてペルシャの大群に滅ぼされるバビロンの王と山の娘の恋を描いたバビロン篇で成り立っている。
監督・脚本はD・W・グリフィス、主演はリリアン・ギッシュ。
巨大なセットを作り、大量のエキストラを動員させ、天文学的な製作費を費やした文字通りの超大作映画史上を代表する超大作のひとつであり、極端なクローズアップやロングショットなどの手法の斬新さは後の映画に絶大な影響を与えた。しかし第一次世界大戦直前のアメリカの好戦的な時流に合わず興行的には大失敗をし、バビロニアのシーンの為に建てられたセットは公開後何年もの間ハリウッドに残されることになった。
そんな製作の舞台裏を描いた1987年の映画が『グッドモーニング・バビロン!』である。