戦艦ポチョムキン / Battleship Potemkin

戦艦ポチョムキン / Battleship Potemkin

『戦艦ポチョムキン』とは、1925年に公開されたソビエト連邦のサイレント映画である。1959年に日本で公開された際にはその共産主義的な内容から検閲で主要部分の多くをカットされ、1967年にようやく一般公開された。政治的な理由でオリジナルのフィルムは散逸したものの、1976年、2005年にそれぞれ復元版が制作されている。1950年には発声版も制作された。
舞台は1905年のロシア革命の最中、ロシア艦隊の戦艦ポチョムキン号の反乱を描いたもので、作中の「オデッサ(オデーサ)の階段」を赤ん坊を乗せた乳母車が駆け落ちていくシーンなど、後世の映画に影響を与えた名場面が数多く存在する。
監督は当時27歳のセルゲイ・エイゼンシュタイン。出演者は主要な役以外の艦隊の水兵やオデッサ市民などは素人が演じている。当時確立されつつあった「モンタージュ技法」を駆使した代表作であり、映画における映像表現を大きく向上させることになった。日本の著作権法上はパブリックドメイン化している。