天井桟敷の人々 / Les enfants du Paradis

天井桟敷の人々 / Les enfants du Paradis

『天井桟敷の人々』とは、1945年に公開されたフランスの映画である。日本初公開は1952年。
舞台は19世紀の芝居小屋が立ち並ぶパリの歓楽街、プールヴァル・デュ・タンブル。スリの容疑をかけられていた主人公の美女ガランスを救ったパントマイム役者のバチスト。恋に落ちた二人と彼女たちをとりまく周辺人物を描いた絢爛豪華な愛憎劇であり、フランス映画史に残る名作でもある大河映画である。
脚本はシャンソン「枯葉」の歌詞でも知られるジャック・プレヴェールであり、監督はマルセル・カルネ。戦時下のフランスで製作期間に3年3か月を費やし、製作費は16億円という、当時としては破格の規模で作られた大作。映画は第一幕「犯罪大通り」と第二幕「白い男」の二部構成となっている。1946年ヴェネツィア国際映画祭特別賞、1952年キネマ旬報ベストテン第3位、1979年セザール賞特別名誉賞、1979年フランス映画史上ベストワンなどをはじめ数々の賞を受賞している各界からの評価の高い傑作。