クロス探偵物語

クロス探偵物語のレビュー・評価・感想

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クロス探偵物語
9

隠れた名作

1998年にワークジャムよりセガサターンで発売された本格推理アドベンチャーゲーム。その後、1999年にはPS(プレイステーション)、2000年にはPSの廉価版が発売。PS版ではキャラクターに音声がついたり、新たな要素やムービーが追加されたり、ドラマCDが付属されたりなど、複数の要素が盛り込まれています。

ゲームのストーリーは、一人の青年がある日、父親のお墓参りに訪れた時に出会った一人の女性との会話で、自分の父親の死に疑問を持つところからはじまります。その後、探偵となった青年は調査をしていく中で、ある組織の存在を知る事になり、その組織が父親の死と関係がある事が判明していきます。
1~7話の話が収録されており、話が進むごとに難易度や展開が過激になっていきます。リアルなタッチの絵柄なので、とてもリアリティーを感じます。後半の話からは過激な描写も含まれてくるので、殺害のシーンやグロテスクな描写が苦手な方は、少し抵抗があるかもしれません。しかしそれに負けないくらいのクオリティの高いイラストやストーリー、音楽が魅力なのです。自分で調査をしたり、後半からの話では自分で選択する場面も出てくるため、一度クリアしても何度も遊ぶ楽しみがあります。
癖になってしまう言い回しや、くすっとしてしまうお笑い要素もあったり、ちょっとエロいシーンもあります。賛否が別れるかもしれませんが、ハマる人はとてもハマる作品だと思います。ただ残念なのが、PS版の最終話の後に流れる続編のプロモーション映像。未だに続編は出ておらず、販売元のゲーム会社のホームページからゲームタイトルは削除されています。これからプレイを考えている方は、続編はないものと思ってプレイして頂くことをお勧めします。