カーペンターズ / Carpenters

カーペンターズ / Carpenters

Carpenters(カーペンターズ)とは、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身の兄妹デュオ。ロック全盛期の1970年代において独自の音楽スタイルを貫き、ソフトロックやイージーリスニング、アダルト・コンテンポラリー・ミュージックなどのジャンルにおけるヒットメーカーとなった。兄のリチャードが作曲と演奏を、妹のカレンがヴォーカルを担当した。美しいメロディーと透き通る声が魅力のカーペンターズは、「兄妹デュオで世界一有名」と評されている。

カーペンターズ / Carpentersのレビュー・評価・感想

カーペンターズ / Carpenters
9

グラミー賞受賞の名曲「Close to you(遥かなる影)」

「Close to you(遥かなる影)」は、カーペンターズのカバーで広く知られているが、作曲者はバート・バカラックである。
1970年カーペンターズのシングルが発売されると、アメリカのビルボードで4週連続1位となる。そしてビルボードの年間チャート2位となった。
さらにこの曲は、1970年グラミー賞の最優秀ボーカル・グループ賞となる。

日本人アーティストでは、宇多田ヒカルがアメリカで「Cubic U」として1997年にシングル、1998年にアルバムをリリースしている。

この曲は難解なコード進行で、コードを分析していくとまずKeyはGで、最初のCはサブドミナントコードから始まっている。さらにイントロがCadd9→Cと最初に9thを使うことで、雰囲気のある響きを醸し出している。サブドミナントコードから始まり、さらに9thコードを使って進行を始めているところが、この曲の最大の特徴であり成功であるといえよう。

AメロがCadd9→Bsus4→B7→B-7→E-7となっている。この進行はコード理論上は解釈が別れるところであるが、B7はE-7のセカンダリードミナントと考えることができる。また、Bsus4→B7→B-7は構成音がE→E♭(D♯)→Dとクリシェに動いている。

また、編曲においてはカーペンターズのアレンジでピアノから始まり、3連のリズムになるアレンジが知られているが、コードの9thの響きにはボサノバのリズムパターンがよく合う。