「いじめ」をさせられる側の視点を描いた、一風変わった漫画
本作品は、「いじめ」を題材にした漫画になります。1話目、冒頭は主人公の仲島が白咲という女の子をいじめている描写から始まります。しかし最後にそれがひっくり返り、実は仲島は白咲に「いじめをさせられていた」という事実が分かります。いじめをしないと仲島が白咲にとんでもない拷問をされるので仲島は一生懸命、白咲に対して「いじめ」をしていく話になります。ただ、段々といろんな要素が入り混じり、どんなジャンルの漫画なのか説明するのが難しくなっていきます。「いじめバトル」や「いじめっ子探偵」「いじめ覚醒」など、とりあえず「いじめ」をもじっただけのようなワードが出てきます。そして、当たり前のように特殊能力を発動したりバトル漫画のような戦闘シーンがあったりと、読めば読むほど「いじめ」ってなんだ?と思うような点もありますが、なぜか受け入れて読めてしまいます。そこが気にならないくらい物語が面白いからなのかもしれません。見どころとしては、最終的に白咲によるボス格キャラへの制裁パートがあり、その後は廃人となってしまいキャラの風貌も変わり果ててしまうところです。その中でも、転校生の加藤は廃人になりつつも、ピンチになると覚醒する場面が何回かあるのですが、それがカッコ良すぎます。主人公より見せ場が多いキャラです。
タイトルだけ見るといじめを助長させるような漫画に感じますが、実際の内容は、「いじめ」というワードだけ使ったバトル風の漫画なので安心して読めます。