ナイルに死す

ナイルに死すのレビュー・評価・感想

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ナイルに死す
10

女性にしか書けないミステリー

『ナイルに死す』は世界的に有名なミステリー作家のアガサ・クリスティの代表作で、大人気の名探偵ポアロのシリーズのひとつです。基本的にアガサ・クリスティ作品はスピード感があり一気に読みやすい作品が多いですが、こちらの作品もスラスラと読み進めることのできる作品なのであまり本を読まない人にもおすすめです。大金持ちの友達に職を無くしてしまっている自分の彼を紹介すると友人と彼が恋におちてしまい略奪婚されてしまうところから物語は始まります。彼を取られた女性はナイル川の船上まで2人をつけ回しやってきます。居合わせた名探偵ポアロは2人の女性の仲裁に入ろうとしますが、そこで事件は起きてしまいます。巧妙な殺人トリックにいどむ名探偵ポアロですが、結末にとても衝撃を受けます。いったい誰が殺人事件を起こしたのか。アリバイが交錯し最後までハラハラドキドキさせてくれます。女性にしか書けないラストがとても魅力的なミステリーです。女性の真の美しさ、強さと怖さをみることができ、最後の展開にハッとします。2022年に映画で『ナイル川殺人事件』として映像化されており、そちらの作品も景色や愛など全ての意味での美しさが描かれておりとても素敵です。