ゴジラ S.P <シンギュラポイント>

ゴジラ S.P <シンギュラポイント>のレビュー・評価・感想

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ゴジラ S.P <シンギュラポイント>
4

タイトル目当てで観ると肩透かし感が否めない作品

2021年にOAされた「ゴジラ」シリーズのアニメ化作品です。
以前にもゴジラのアニメ化はありましたが、劇場3部作だったのに対し、本作は初のTVシリーズという事が最大の特徴となっていて、
アニメ映画版では若干欠けてしまっていた都市破壊や多数の怪獣の登場など、所謂怪獣映画的要素がやや増えている印象になっています。
また、シリーズ中でもカルト的な評価がある「ゴジラ対メガロ」に登場したジェットジャガーが主人公たちの駆使する主役ロボ的な立ち位置の登場も話題となりました。
一方でスタッフのこだわりなのか、ヒット作の「シン・ゴジラ」を意識しすぎなのか(ゴジラが形態変化する設定など)、
劇中説明セリフがひたすら長く、登場人物が何処か機械的であまり感情移入できる雰囲気ではなかったり、
賛否両論ありますが、ゴジラの出番及び存在感が極端に薄く、前述のように形態変化を繰り返すため、
馴染みの姿になるのが10話と終盤もいいところでゴジラのタイトル目当てで見ると本当に肩透かしを受けてしまう印象が否めません。
ゴジラは映画だと見せ場で活躍できるというのが作り手の言い分とはいえ、このタイトルでゴジラが出るのを期待するなという方が無理な話で、
過去作でもゴジラである必然性が感じられない作品はいくつかはあるものの、本作はそれが特に顕著になってしまった感があり、
アニメファン、特撮ファン共にどっちつかずになった感が否めませんでした。