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マイク・オールドフィールドの象徴「チューブラベルズ」で幻想の世界へ
イントロのピアノが流れ始め静かに曲は進み、次第にいろいろな楽器が重なってきます。
決して重厚な感じではないですが、語り掛けるように畳みかけてきます。
まるで一つのストーリーが進んで行き、どんな結果が待っているのか?聞く人は最後まで確かめないと気が済まない。
これは往年のホラー映画『エクソシスト』のテーマ音楽で使用された「チューブラベルズ」です。
マイク・オールドフィールドは、姉とバンドを結成しアルバムを発表しますがアルバム1枚で解散。
その後バックバンドを経て、1973年に「チューブラベルズ」でデビューしました。
約2400回もの多重録音をほぼ一人で繰り返し制作されたこのアルバムは、全英1位を記録し、現在でもプログレッシブロックの名盤と言われています。
その後のアルバム「ハージェスト・リッジ」も全英1位を記録するなどヒットを続けましたが、精神的重圧のため長期休養を取ることになります。
復活後1982年に日本公演をする頃には、ポップ路線への変更を成功させ、1992年には「チューブラベルズII」を発表し全英1位を記録しました。
2012年には、ロンドンオリンピックの開会式で演奏するなど、今でも活躍しています。
高らかに鳴り響くフィナーレのチューブラベルは、マイク・オールドフィールドの象徴であり、最後まで鑑賞した人への祝福の鐘の音なのではないでしょうか。