映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!

映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!のレビュー・評価・感想

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映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!
9

昔話とファンタジー、拡張現実の融合

『ヒーリングっど♥プリキュア』待望の単体映画ですが、やはりコロナウイルスの影響は避けられず、公開日が秋から初春にずれ込み一部の描写に違和感があります。例えば背景の紅葉の景色などが顕著です。
が、しかしストーリーは非常に練られた内容で、今作のゲストであるかぐやと義理の母親サレナの関係性とキュアグレース・のどかとその母やすことの対比や、現実の東京を舞台に最先端のARを更に拡張したような「ゆめアール」に、「高度な科学は魔法と見分けがつかない」を思わせる不思議な世界を見せられます。
また、今作ではそれまでプリキュアの応援に使われていた「ミラクルライト」の代わりに配られた「ゆめペンダント」に願いを込める方法で声を出さずに応援する形を取っています。これもコロナウイルス対策であり、新しい応援スタイルの模索での答えの一つかと思います。
また、新しい試みとしてスマホアプリによる副音声ドラマの同時再生を行い、本編で若干説明不足に感じたプリキュア5の客演の経緯とヒーリングっど♥プリキュアとの関わり、後半でプリキュア5が敵に捕まっていた理由などが独立したストーリーとしてスマホのイヤホン越しに流れるという画期的な構成を見せました。
ただし、これはあくまで一度本編を観た上で使用すべき内容であり、初見の状態では情報が渋滞してしまい却って混乱してしまう恐れがあります。
Blu-ray等で初めて見る際はまず本編を通常通り再生し、その後副音声を再生して鑑賞する事をお薦めします。