極東事変

極東事変のレビュー・評価・感想

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極東事変
8

ハードボイルドガンアクション!!「極東事変」

「極東事変」はハルタで連載されている漫画です。
舞台は第二次世界大戦終戦直後の東京で、GHQ治安衛生局に所属する近衛勘九郎が、
731部隊に人体改造され「変異体」と呼ばれる生体兵器となった不死身の少女、砕花と共に、
生き残りをかけて、変異体だけで構成された組織、奇兵隊との戦いに挑む姿を描いた作品です。
この作品は何と言っても画力が高いです。
ガンアクションのシーンが多いこの作品は重火器や乗り物が多く登場するのですが、どれも金属的なギラギラとした重厚感を放って心をくすぐられます。
背景も一コマ一コマから終戦直後の独特な雰囲気は感じ取れます。
近衛は日本軍を抜け、砕花は自身を改造した731部隊を抜け出し、ともにGHQの一員となり共闘するのですが、
普段は少女らしい振る舞いや言動を見せる砕花が戦いになると一変し、かつての同胞を殺すことも厭わないその姿勢は見ていて恐怖すら感じます。
作者の大上明久利さんはこの作品が初連載作品なのですが、連載が初めてだとは思えないほどストーリー、画力、キャラがどれも卓越しています。
いずれ大人気になる日が来ると思います。ぜひ読んでみてください。