コタキ兄弟と四苦八苦

コタキ兄弟と四苦八苦のレビュー・評価・感想

New Review
コタキ兄弟と四苦八苦
9

不器用なレンタルおじさん兄弟物語

脚本はドラマ「アンナチュラル」などを手掛けた野木亜紀子さん、監督は「もらとりあむタマ子」など数々の有名作品を手掛ける山下敦弘さん。
生きるのがへたくそなおじさんのコタキ兄弟を演じているのは古舘寛治さんと滝藤賢一さん。
まじめでちっとも融通の利かない兄を古舘寛治さん、奔放な弟を滝藤賢一さん。
性格も見た目も正反対のコタキ兄弟だが、お二人の作り上げている雰囲気やキャラクターとピッタリ一致していて、面倒なおじさんという感じが、なんとも絶妙に醸し出されているところも良い。
ドラマ全体のこのダメダメなコタキ兄弟は二人ともなんと無職なのだ。
生きるのが二人とも下手くそなのである。
そんなコタキ兄弟はお金もなく、ひょんな事から2人セットのレンタルおじさん兄弟として働くのも面白かった。
懐かしさを感じるような、昭和の純喫茶シャバダバで物語が展開されていくのも作品のノスタルジックな雰囲気と相まっている。
一話完結にも見えたが、一貫してストーリーがあり最後に見事にストンとおさまり、最終話にはこのダメなおじさん兄弟のことが大好きになっているのである。
生きるのが少し苦しくなった時に、切なくも面白い、家族愛を感じられる素敵なドラマをみてほしい。