U2

U2のレビュー・評価・感想

U2
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U2の原点

U2について語りたいと思う。アルバム『War』を出した後の話しだ。
そのアルバムを引っ提げてU2はライブ活動を行い、その模様は『under the blood red sky tour』と題されビデオ化された。肝心なところは、再生時間20分ちょっと後に入っている「sunday doody sunday」という曲である。
この曲はとても有名な曲なので、そのものの映像を動画サイトで観たという方もいるであろう。しかしそれは「そのものの映像」ではない。ここで必要な予備知識は、U2はアイルランド人によるバンドであり、この曲は南北アイルランド戦争に対する反戦歌であるということである。

ギターソロの間にボーカルのボノは「ある物」を片手に持ち観客席に近づく。ステージ先頭にボノが立った瞬間、動画サイトのバージョンでは何も起こらない。しかし日本版で最初に映像化されたVHSのバージョンでは、何かが起こるのである。
それは観客がボノを観客席に引きずりおろすのである。
動画サイトのバージョンでは分からないトリミングされた「ある物」とは、実は南アイルランド国旗である。ボノは戦争を非難したことに怒りを覚えたイギリス人によって、引きずりおろされてしまうのである。ここがこのビデオで一番熱い瞬間である。

私は日本人で平和ボケしているので「じゃぁ、観に来るなよ」と思ってしまう。また発売された当時も日本版で堂々と写っているシーンが、他国では写っているのかどうかは分からない。私は動画サイトでこの曲を観るたびに、「ここでああなっちゃう曲ね…」と思って観ている。

U2
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U2というバンド

U2は、アイルランド出身の4人のロックバンド。
ボーカルのBono(ボノ)、ギターのザ・エッジ(The Edge)
ベースのアダムクレイトン(Adam Clayton)、ドラムのラリー・マレン・ジュニア(Larry Mullen, Jr.)で構成。
結成当初は「フィードバック」や「ザ・ハイプ」という名前であったが、1978年に「U2」という名前に決定した。

結成から数年は、社会問題にスポットを当てた曲を多く世の中に出していきます。
それと積極的なライブ活動をすることでも、人々の関心を集めていきました。

1988年にはドキュメンタリー映画の『魂の叫び』と、それと同盟のアルバムも公開。
ブルース、ゴスペル、ソウルなどの要素が精力的に取り込まれました。

90年代に入ると、方向性というか様相が変わっていきます。
アルバム『アクトン・ベイビー』を始めに、テクノなどを取り入れて先進的な曲を作るようになりました。

2000年に入ると、ボノ原作の『ミリオンダラー・ホテル』が日本でも公開されたり、
映画の『ギャング・オブ・ニューヨーク』の主題歌にもU2の曲が採用されたことで、
日本で多く知られるきっかけになりました。

色褪せない音楽を作るU2、あなたもその虜になってみませんか?