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最年少グラミーノミネートのピアニスト
ジョーイ・アレキサンダーは2003年生まれのジャズピアニスト。
私が初めて聴いたのは『Warna』というアルバムなのだが、その1曲目『Warna』を聴いたときの音に何故だか鳥肌がたった。
ふらっと立ち寄ったCDショップにある試聴機で聴いたのだが、4曲目の『Downtime』まで続けて聴いたところで購入を決意した。
本当は聴いてすぐ購入に走ったと言いたいが、CDというのは案外値段がするので中々現実そうとはいかず。
しかし毎日聴いてしまっている状況を考えると、買ってよかったなと思う。
また購入した日に、家に帰ってこの演奏者について調べてみると、案外このような経験をしたのは私だけではない気がした。
まず驚いたのは演奏者が10代であったこと、そして12歳のころに1stアルバム『My favorite things』でグラミー賞のジャズ部門に史上最年少でノミネートされていたことだ。
名だたる巨匠たち(ハービー・ハンコックやクインシー・ジョーンズなど)に見初められ、世界中を巡って演奏を届ける少年は「神童」の名をほしいままにしていたという。
他のアルバムを聴いてみるとそれも納得で、過去の名作のカバーもオリジナル曲も、全て ジョーイ・アレキサンダーというフィルターを通して独創的で洗練されたものとなっており、聴いていてとても心地がいい。
私が買ったアルバム『Warna』とはインドネシア語で「色」を意味する。
これからこのピアニストがどんなどんな景色を聞かせてくれるのか、とてつもなく楽しみだ。
ジャズ好きな人にも、これまでジャズをそんなに聴いていなかった人にも届く心地よい音楽だと思う。