秘密 -トップ・シークレット-

秘密 -トップ・シークレット-のレビュー・評価・感想

秘密 -トップ・シークレット-
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知りたくて眠れなくなるほどの「秘密」

清水玲子先生の『秘密 -トップ・シークレット-』は、20年以上前に連載が開始されたサスペンス漫画です。既に連載は終了していて、単行本は全12巻が刊行されており、続編もあります。
内容に触れる前に、まず画力の高さに圧倒されます。20年も前の作品と聞くと、少し古臭い絵柄を想像する人も居るかもしれませんが、そこはさすが清水玲子。人物、背景、コマの隅まで美しく、細かく描き込まれた場面も一切くどさがありません。グロいシーンも多々あるのですが、美しさが勝つので芸術作品のように感じられます。
ストーリーに関してですが、こちらの作品に関してはできるだけネタバレを調べずに読むことをオススメします。というか、読み始めたらきっとネタバレを調べる暇もないほど先が気になり、時間を忘れどんどん読み進めていってしまうと思います。
ひとつひとつのストーリーがとても複雑で、繊細で、すべての登場人物に感情移入できてしまうほど丁寧に描かれているので、没頭して読んでしまいます。様々な漫画アプリで読むことも可能ですが、きっと課金が止まらなくなってしまうので、注意が必要です。
絵もストーリーも非のつけどころがないほど素晴らしい作品なので、是非いろんな人に読んで欲しいです。そして薪さんの美しさに魅了されますように。

秘密 -トップ・シークレット-
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美しく残酷な人間の性「秘密-トップシークレット-」

漫画「秘密-トップシークレット-」をご紹介します。

作者は「輝夜姫」で知られる清水玲子さんです。

全12巻で一度完結し、現在新シリーズが連載中です。

既にアニメ、実写映画化されており、人気の作品です。

舞台は近未来の日本。
主人公は、凶悪な殺人事件などを、死者の脳に記憶されている映像を解析しながら解決していく機関「第九」に配属された青木。
頭脳明晰、容姿端麗の超エリートである上司、薪と一緒に様々な事件に挑みます。

この作品の魅力は、
・凶悪事件の真相
・薪とその部下達とのやりとり
・清水玲子の美しい絵
だと思います。

作中に出てくるのは、目を背けたくなるような凶悪事件ばかりです。
しかし、その背景には人間の劣等感や心の闇が要因となっていて、哀しく、考えさせられるエピソードが多いです。
解決しても後味が悪い事件が殆どですが、スピード感とサプライズのある展開で、どんどん読み進める事ができます。

薪は仕事熱心で頭の回転が早く、常人では考えられないようなスピードで物事を考えて行動に移します。
周りが見えなくなってしまう事も多いですが、彼を支える部下達とのやりとりは、唯一ほっこり笑えるシーンです。

そのような凶悪事件ばかりなので、痛そう、怖いシーンも多く出てきます。
全て清水玲子の美しい絵で描かれる為、そのようなシーンが苦手な方も比較的抵抗感が少なく読み進められるでしょう。

是非アプリ等で試し読みしてみて下さい。