鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMISTのレビュー・評価・感想

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
10

原作の魅力を最大限に引き出す錬金術ファンタジーアニメ

二度にわたりアニメ化された名作漫画の、原作踏襲版です。
アニメ作品は『FULLMETAL ALCHEMIST』と『鋼の錬金術師』がありますが、後者は原作が連載途中であったこともあり、後半はオリジナルストーリー展開となっていました。

本作は完全に原作ストーリーをハイクオリティなアニメーションで再現し、原作ファンはもちろん初めてハガレンを見る人でも惚れること間違いなしの最高の作品です。
一部、視聴者にわかりやすくする目的と次回の視聴へつなげるための演出はありますが、原作ファンの私でも違和感がなく楽しめるものでしたし、漫画作者である荒川弘氏も脚本会議へ参加した際に「目からウロコです」とコメントしたと言うほどのものです。
前アニメーションでは、キャラクターの言動や錬金術の解釈に違和感を覚えましたが本作ではそれがなく、かなり好感を抱きました。

アニメーション制作は、多くの作品を作り出したボンズが行っていて、安心のクオリティです。
特にアクションシーンは特筆すべきものがあり、凶悪な能力と性格を持つホムンクルスとの戦いは、派手でありつつ息を飲むようなスピードと迫力があります。

本作では第一話から最終話まで、しっかりと原作のストーリーを踏破していて鋼の錬金術師の全てをしっかりと楽しむことができました。

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
9

アニメ 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST

錬金術が存在する世界でヨーロッパを舞台にしたファンタジーアニメ。
物語の主人公の少年エドワード・エルリック、その弟アルフォンス・エルリックは、かつて錬金術の禁忌である人体錬成によって死んだ母を生き返らせようとした。
しかし錬成は失敗し、その代償としてエドワードは右腕と左足、アルフォンスは体の全てを失い鎧の体として生きていくことになる。
失った体を取り戻すために二人は国家錬金術師になって賢者の石を探すところから物語は始まる。

鋼の錬金術師は人体錬成などのダークなストーリーである一方で、明るいキャラクターやコミカルな会話によって絶妙に見ていてどんよりしすぎない作品です。
最初から最後まで錬金術の基本原則である等価交換の元でシナリオが進められており、ご都合主義感を感じにくく、伏線もきれいに回収する素晴らしいストーリーです。
アニメは全64話ありますが、人気作品でよくある引き延ばしなどは一切なく、非常にまとまりがあり見ていて飽きない作品に仕上がっています。
登場キャラクターが多い作品でもある鋼の錬金術師は主人公達以外にも魅力的なキャラが多数登場します。
特に主人公たちを助け、励ます大人たちのかっこよさと温かさは間違いなく鋼の錬金術師をお勧めできるポイントのひとつです。