降り積もれ孤独な死よ

降り積もれ孤独な死よのレビュー・評価・感想

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降り積もれ孤独な死よ
10

漫画史に残るような名ミステリー漫画

『降り積もれ孤独な死よ』という漫画は、主人公の自称エリート刑事が、不可解な空き巣事件から謎が謎を呼ぶミステリー漫画です。過去に「親愛なる僕へ殺意をこめて」を書いたコンビの最新作で、ダークストーリーとなっています。
真実を追うために、事件について調べて行きますが、また別の事件が起こり、別の謎が出てきますが、少しずつでも主人公と共に真実に近付いていくスリル満点なストーリーに、読みいってしまう、本格派のミステリー漫画です。
あらすじとしては、不可解な空き巣事件の現場のシーンから物語が始まっていきます。空き巣事件では不可解な点が沢山あり、その事件はただの空き巣事件で終わらず、別の事件も呼んでしまいます。指名手配されている容疑者は、本当に悪人なのか、もしくは善人なのか、主人公である刑事の過去には何があるのか、色々なところに謎があり、その謎を知れば知るほど別の謎や事件が出てきます。
映像の見せ方がとても上手い作品で、情景や登場人物達の表情などからもどんどん引き込ませるような工夫がされています。空き巣事件のあった大豪邸の家主、灰川十三はどんな人なのか、大豪邸から出てきた13人の子供の遺体は何を示しているのか、そこがこの漫画の1番の謎であり、この謎に向かって真実に近付いていく感じが、魅力的な漫画です。