LUCY/ルーシー

LUCY/ルーシーのレビュー・評価・感想

LUCY/ルーシー
3

批判したくなる企画

どうやら本作によれば、人類最初の女性の名前が「ルーシー」らしいのです。「脳が10%しか使われていない」という民間伝承に基づいて話は広がっていきます。
脳が10%から20%、20%から30%という具合に、どんどん使えるようになった結果どうなるのかという、いやゆるダークファンタジーですが、そもそも「脳が10%しか使われていない」というのが怪しいようです。
話は戻り、主人公は次第にデバイス無しで電波を分析したり、様々な能力を開放していきます。最終的には、世界のすべてを解読したUSBになり、主人公は命を落とすのです。
『ターミネーター』の主人公の母親のように頭のおかしい話です。いろいろな批判はあるにせよ、着眼点は面白いです。実際に起こり得ない話だからこそ、面白いですが、あくまでファンタジーです。
脳が覚醒すれば、姿形を変えられるなんて、アフターヒューマンな時代になっても、きっと起こり得ないでしょう。
そんな具合に批判が起こるのは必至ですが、しかし批判したくなるほど引き込まれてしまうのが、人間というものなのかもしれません。
そういう意味において、観客をうまく巻き込むいい企画とも言えそうです。毒にも薬にもならない話ですが、面白くないわけではありません。
メンタルダウンしている方は見ないことをおすすめします。

LUCY/ルーシー
10

スピード感溢れる世界観に引き込まれ、ひとときも目が離せませんでした!

2014年に日本で公開されたアメリカの映画です。
概要は、人間は自分の脳のほんの数%の能力しか使っていないという事実について、仮に100%の力を使うことができたら何が起きるのか、という内容がメインテーマになります。
この映画の面白い点は2つあり、1つは題材が人類が抱いてきた普遍的な疑問であること、もう1つは登場人物の状態の変化に伴って世界観が躍動的に変わっていくところです。
人間の脳という題材は、誰しも一度は考えたことがあるテーマかと思いますが、その脳が進化していったらどうなるのかということについて、明確な事実があるわけではありません。
だからこそ、作中の人物の脳が発達していく中で、次の展開が予測できず、ある意味夢のある内容になっていると思います。
また、登場人物の脳が進化を始めてからの展開が非常にスピード感があり、約90分間の映画が一瞬であるかのように感じられるほどひとときも目を離すことができない作品でした。
題材は脳科学であるものの、誰にでも理解できる内容や解説があるため、誰が見ても楽しめる作品になっていると感じます。
映画を見てスカッとした気分になりたい人や、スリリングな映画が好きな人におすすめの映画です。