批判したくなる企画
どうやら本作によれば、人類最初の女性の名前が「ルーシー」らしいのです。「脳が10%しか使われていない」という民間伝承に基づいて話は広がっていきます。
脳が10%から20%、20%から30%という具合に、どんどん使えるようになった結果どうなるのかという、いやゆるダークファンタジーですが、そもそも「脳が10%しか使われていない」というのが怪しいようです。
話は戻り、主人公は次第にデバイス無しで電波を分析したり、様々な能力を開放していきます。最終的には、世界のすべてを解読したUSBになり、主人公は命を落とすのです。
『ターミネーター』の主人公の母親のように頭のおかしい話です。いろいろな批判はあるにせよ、着眼点は面白いです。実際に起こり得ない話だからこそ、面白いですが、あくまでファンタジーです。
脳が覚醒すれば、姿形を変えられるなんて、アフターヒューマンな時代になっても、きっと起こり得ないでしょう。
そんな具合に批判が起こるのは必至ですが、しかし批判したくなるほど引き込まれてしまうのが、人間というものなのかもしれません。
そういう意味において、観客をうまく巻き込むいい企画とも言えそうです。毒にも薬にもならない話ですが、面白くないわけではありません。
メンタルダウンしている方は見ないことをおすすめします。