アダプテーション

アダプテーションのレビュー・評価・感想

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アダプテーション
7

変わった話が見たいときに見る

自分自身の脚本づくりをネタにしてしまうってのが面白いなと思いました。さすが、マルコヴィッチの穴の人です。中に、双子の弟が出てきて、ちゃんとその人もエンドクレジットに入れていて、粋だなと思いました。そして、映画ですごい設定にされている原作者と蘭の愛好家も実在の人物だったことにも驚きました。怒りません?あんな役回りにされたら…。なんか面白い人たちが、これおもしろいからいいじゃんってシャレで作ったような映画です。でも、ちゃんと脚本家の苦悩も描かれていて、ただのコメディではない感じでした。蘭の愛好家の話ってたしかに映画脚本にするの難しいそうです。ストーリーがない、ちょっと学術書っぽいイメージがあります。役者陣もすばらしくて、ニコラス・ケイジは、双子役で一人二役なのですが、違う人に見えたし、メリル・ストリープはさすがの貫禄だったし、クリス・クーパーも彼とは思えぬ荒んだ人物を演じていておもしろかったです。最初、何の話をしているのかよくわからないつくりになっているのですが、あとでどういうことか、わかって面白くなっていく感じです。マルコヴィッチの穴も変な話だったけど、今回も変な話だったなあとこの脚本家さんのファンになりました。変わった映画を見たいときにおすすめの作品です。