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だんだん明らかになっていくつくりがいい。
過去と現在の話が混同されていて、だんだんと事件の真相が明らかになっていくのがおもしろいです。後から考えると、なんて男だって話なのですが、主人公もアルコール依存症で、記憶が定かじゃないし、いつも酔っ払っていたりして、彼女の心証が悪いのもわかる感じになっています。彼女自身混乱しているし、こっちも一緒に混乱できるところがミステリーとして素晴らしいと思います。見ている方としては、たぶん彼女は疑われるけど犯人じゃないんだろうな、でも、もしかしたら意表をついて彼女がやっていたりして、とかいろいろ想像できます。最初は、ただ電車から見えているよく知らない街の夫婦に憧れているのかなと思ったら、意外に手狭な話でびっくりしました。主人公の悲哀がとても伝わる話でもありました。子どもが全てというわけではないけど、欲しかったのにできなかったとか、元夫は新しい妻との間に子どもが既にいるとか、とても切ないなあって感じです。ちょっと悲しい話だけど、やっぱり子どもができるかできないかが大きな意味を持ったりするのかなと思ったり…。クライムものだけど夫婦の話だったなという感じです。私はエミリー・ブラントが好きなのですが、ちょっと不幸な感じの女性がとても似合うと思いました。