茜色に焼かれる

茜色に焼かれるのレビュー・評価・感想

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茜色に焼かれる
7

おかしなところはあるけれどよかった。

コロナ禍の話で、そういう映画が作られるようになったんだなとちょっと感慨深いです。カフェが閉店したり、義父の世話や死んだ夫の愛人の子に金がかかり、貧乏になっていく母子の話でした。本当にお金がないと悲しいしつらいし、ってのが伝わってくる映画です。でも、この人って貧乏にならずにもすんだっていうか、愛人の子のこととかにまでお金を払うかなって思いました。はっきりいって子どもを育てるのってそんな甘いものじゃないし、いい人か何か知らないけど、自分の子を優先すると思いますけどね。なので、見ていて、ん?ってところがあったのは事実です。でも、シングルマザーの悲哀が伝わるし、それでも演劇が好きってラストも、演劇人が作った映画っぽくていいと思います。尾野真千子さんはほんと個性的な女優さんでいいですよね。彼女演じる良子と友達になるケイちゃんもよかったです。世代が違うのに仲良くなる二人ってのに私は弱いのかもしれません。最終的にそれで解決になるのかなと思わなくもないけれど、ちょっとスッキリした感じで終われたんでよかったです。また、オダギリジョーさんとかちょい役にもいい役者さんが使われていて、役者の演技が素晴らしい映画でもありました。