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名バイプレーヤーが主役を演じる醍醐味が詰まった作品
本作は日本アカデミー賞を受賞した堺雅人、香川照之、広末涼子「鍵泥棒のメソッド」の韓国版リメイク作です。韓国コメディ映画史上最速で観客動員数500万人を突破した作品としても知られます。
結末や登場人物への描き方は「鍵泥棒のメソッド」と違うので、両方見比べてみても面白いと思います。
本作主演のユ・ヘジンは映画好きであれば一度は見たことがある「あ、この人見たことある」という韓国映画界の名バイプレーヤーです。これまでは脇役というイメージしかなかったユ・ヘジンですが、本作では主演としてイケメン俳優とは一味違った魅力を発揮しています。「鍵泥棒のメソッド」と比べると主人公にスポットライトを当てる構成とユ・ヘジンの演技力が相まって心情の揺れ動く様が非常によく伝わる作りになっています。
こちらは『鍵泥棒のメソッド』とも通ずる部分ですが、起承転結が明解なため展開は早いものの流れをつかみやすいです。
また、起承転結が明解なことに加えて内容がとてもシンプルなので理解しやすく笑えるコメディとなっています。ですが、見終わった後には何が本当のラッキーだったのだろうと考えさせられる作品です。忙しくて時間がない方にもオススメです。