デッドマン

デッドマンのレビュー・評価・感想

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デッドマン
8

アメリカ先住民によって英国詩人の生まれ変わりと勘違いされる奇妙な映画『デッドマン』

『デッドマン』は1995年に公開された米国のウェスタン映画で、監督はジム・ジャームッシュです。出演者は、ジョニー・デップ、ゲイリー・ファーマー、ビリー・ボブ・ソーントン、イギー・ポップ、ジョン・ハート、マイケル・ウィンコット、ランス・ヘンリクセン、ガブリエル・バーン、ミリ・アヴィタル、ロバート・ミッチャム。映画の舞台は1800年代で、ウィリアム・ブレイクというおとなしい会計士が殺人を犯した後で逃亡している様子を追っています。彼は偶然にも「ノーボディ」という名前のアメリカ先住民の霊能師に出会います。その霊能師はウィリアムのことを幻視的な英国詩人ウィリアム・ブレイクの生まれ変わりであると信じていました。
本作は監督によって「サイケデリックウェスタン」と呼ばれており、ウェスタン映画の中でもストーリー的にねじくれたシュルレアルな要素を孕んだ作品です。映画全体がモノクロで撮影されています。ニール・ヤングはギターを中心にしたサウンドトラックを作曲しており、一部には映画を見ながら即興したフレーズも含まれています。この作品は多くの批評家によってポストモダン的なウェスタン映画の先駆と考えられてきました。この映画はコーマック・マッカーシーの小説『ブラッドメリディアン』に比較されてきました。