Diner ダイナー

Diner ダイナーのレビュー・評価・感想

Diner ダイナー
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殺し屋専用会員制DINER・キャンティーンを舞台にした漫画

主人公は殺し屋専門ダイナーの凄腕シェフ、ボンベロ。そして愚かな誤ちでそこで働くことになったオオバカナコ。この2人のやりとりから物語は始まります。

カナコは昼間は事務用品会社に勤めているものの、お金欲しさに闇バイトに応募してしまいます。彼女の前にD.Dと言う女性が現れ、彼女達の「仕事」が終われば、即、車でトーキョー駅まで送るというもの。車で待機していたカナコでしたが、戻ってきたD.Dは満身創痍!どうやらヤクザ事務所を強盗しようとして失敗した模様。手を貸したカナコもヤクザに捕まり、ヨコハマまで連れて行かれるのです。いよいよ殺されると思ったカナコは、「自分は料理が得意なので生かしておいて損はない!」と言い放ちます。

カナコが連れて行かれたのは、ボンベロという冷たい目つきの男のもと。そこは、「キャンティーン」という殺し屋専用のダイナー(定食屋)だったのです。

カナコが生き埋めになるシーンからスタートするこの漫画。殺し屋がテーマであることから、暴力的描写が多く目立ちますが、カナコが感じる「生きている」という実感が、読み手にも深く伝わります。最初に登場するD.Dは強盗に失敗し、カナコ共々丸裸にされてしまいますが、相棒のカウボーイという男性は、組織の殺し屋から目ん玉をえぐり取られるという壮絶な拷問を受けます。気難しい殺し屋を相手に、ウェイトレスとして給仕をする…。カナコもこの仕事を通して過酷な暴力を受けることになるのですが、このあり得ない世界観を、ボンベロの存在がさらに厚みを出していきます。登場する個性豊かな殺し屋達にも注目したいところ。

サスペンスアクションがお好きな方におすすめします。

Diner ダイナー
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『ダイナー』の見どころ概要紹介!!

加奈子は当初、恐怖と不安に押しつぶされそうになりますが、次第に彼らの世界に適応していく様子が描かれます。彼女が接客する殺し屋たちはそれぞれが独特の背景とキャラクターを持ち、加奈子との交流を通じて、彼女自身もまた新たな強さと冷静さを身につけていきます。

この漫画の魅力はただのアクションやサスペンスに留まらず、加奈子の心理的成長、そして彼女が置かれた環境にどう対処していくかに焦点を当てている点にあります。読者は加奈子が直面する非日常的なシチュエーションと、彼女がそれにどう立ち向かうかを見守ることで、人間の逞しさと適応力の素晴らしさを感じ取ることができます。

漫画はこの緊迫した環境下で展開されるドラマとともに、人間関係の複雑さや個々のキャラクターの心理描写にも深く切り込んでいます。それぞれのキャラクターが持つ秘密や過去が徐々に明らかになる中で、読者は加奈子とともに真実を解き明かしていくスリルを楽しむことができます。

加奈子と殺し屋たちとの間に芽生える奇妙な信頼関係、そしてそれぞれのキャラクターが直面する内面の葛藤は物語にリアリティと深みを与え、読者を引き込んで離しません。『DINER ダイナー』はただのスリル満点の作品ではなく、登場人物たちの心の動きを丹念に描き出すことで、一層の感動を提供しています。

Diner ダイナー
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ようこそ…殺し屋専用の食堂『Diner ダイナー』へ。 客は全員人殺し! 最凶シェフと10人の殺し屋たちのハードな絡み合いが描かれます。 超豪華なキャストが個性溢れるキャラクターを、過激にオシャレに演じています。

ダイナーは “殺し屋 御用達の食堂”で、皿の置き方一つで即!消されることもある。
店にはオーナーシェフのボンベロの作る料理を食するため、次々と凶悪な殺し屋たちが訪れる。
毎日が生死を賭けた極限状態の世界に放り込まれたカナコの運命はどうなるのか!
そして「王」のように君臨するボンベロとは何者なのか?!
超豪華な殺し屋が集結!
殺し屋専用のダイナーにはひと癖もふた癖もある殺し屋が集まり、豪華キャスト達がそれぞれ強烈なキャラクターをどう演じているかが見どころです!
また、各キャラクターが装う作り込んだファッションビジュアルも過激にオシャレ!
華やかな色彩の演出で知られる蜷川実花と演技派・藤原竜也が初タッグを組み、物語の鍵を握る少女オオバカナコ役を玉城ティナが演じるほか窪田正孝・小栗旬・本郷奏多・武田真治・斎藤工・佐藤江梨子・金子ノブアキ・土屋アンナ・真矢ミキ・奥田瑛二ら豪華俳優陣が脇を固めています。
『Diner ダイナー』は、映像化不可能と言われた平山夢明の小説「ダイナー」を藤原竜也主演と豪華キャストにより実写映画化されました。
アート派監督・蜷川実花の描く極彩色豊かな世界観の中で、殺し屋たちのハードな絡み合いが描かれます。

Diner ダイナー
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序盤?終盤手前の引き込まれ感がすごい。

やはり主演の藤原竜也が強い。
アクションも出来、さらに演技力もよく、藤原竜也らしく引き込む力も強い。
絶対にこの立場のキャラクターに思い入れることはない、と序盤は思うが
気がつくとここの目線で物事を見ていたりするからやはり彼はすごい。
そして蜷川実花にしか持ち得ない世界観。
好き嫌いは分かれるかもしれないが、私は非常に好みである。
映画館でみる価値のある映像だ。
ドラマではチープになりかねない彼女の世界観が存分に楽しめる。
こんなダイナーに私も通いたい。
そして序盤の盛り上げは本郷奏多・窪田正孝にあるといっても過言ではない。
彼らの演技力というのか、憑依力というのか。
一番怖かったのは彼らだ。役柄はそれぞれだが印象には強く残る。
主演の女の子より遥かに残る。

アクションあり、演技力の見応えあり。
キャスティングも有名どころを揃えており、「誰だ、全員知らない」というようなこともなく
どんな世代の方でも見入るきっかけや役者がいる。
脇役にもこんな方が?!と思うようなキャスティングをしており、
最後まで「実はこの人が出てるということは、こんな展開になるかも…?」と思わざるを得ない。
それなのに「え、本当にこんなちょい役…?」と思ってしまう方もいる。
すごいキャストだ、と心から思う。

でもやはりすごいのは冒頭で述べた通り藤原竜也。
そして本郷奏多と窪田正孝。
他のキャストも役所次第では印象に残ったとは思うが
このキャストのバランスは素晴らしいと思う。よりたくさんの方に見て欲しい。
…が主演女優がこうなると影薄くなってしまうのとやはり最後が消化不十分な映画だった。
彼女の売り出し用映画でなければ素晴らしかったと思う。