トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男のレビュー・評価・感想

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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
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反共の狂気が渦巻いた1950年代を闘い抜いた映画人の半生を描いた映画『トランボ』

『トランボ』は2015年公開のアメリカ映画で脚本家ダルトン・トランボの半生を扱っています。監督はジェイ・ローチ、脚本はジョン・マクナマラ。出演はブライアン・クランストン、ダイアン・レイン、ヘレン・ミラン、ルイス・C・K、エル・ファニング、ジョン・グッドマン、マイケル・ストゥールバーグです。映画はハリウッドの脚本家ダルトン・トランボの生涯を年代順に追っていきます。原作はブルース・アレクサンダー・クックが1977年に発表したトランボの伝記です。作品は2015年のトロント国際映画祭の特別上映部門で公開され、2015年11月6日に一般公開されました。映画は概ね好意的な評価を獲得し、主演のブライアン・クランストンはアカデミー主演男優賞にノミネートされました。ダルトン・トランボはハリウッドの中でもエリートに属する才能を有した脚本家です。しかし、米国共産党の積極的な活動家であったことから、コラム執筆家のヘッダ・ホッパーや俳優ジョン・ウェインのような偏狭なまでの反ソ的な業界人たちからは軽蔑されていました。トランボはハリウッド映画の共産主義的なプロパガンダに関して非米活動委員会の下院公聴会で証言を求められた10名の脚本家の一人として名前を挙げられていたのです。