17歳の瞳に映る世界

17歳の瞳に映る世界のレビュー・評価・感想

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17歳の瞳に映る世界
8

タブーに切り込んでいた。

すごく考えさせられる映画です。本作の中で女の子は性の対象としてしか男から見られてなくて、恋とかそういう甘酸っぱいものは全くありません。中絶についても親の同意が必ずいる州に住み、女だけが責任を取らされている印象を受けました。バイト先でもハラスメントを受けるし、家族にも相談できないし、すごく孤独で辛かっただろうというのが伝わってきました。それをセリフじゃなくて、表情で表しているのも本作の魅力です。顔のアップが多いのですが、すごく気持ちが伝わってきて、グッときます。4つの選択肢で、カウンセリングに答えるところなど、もうやばかったです。この4つの選択肢、ない、あまりない、たまに、いつもってのが原題になっていて、すごくいいタイトルだなと思いました。選択式だから答えるのも楽かなって感じだけど、いろいろつっこんだ質問をされ、答えることで自分の置かれた立場が浮き彫りになって、すごく辛かったと思いました。中絶についてはタブー視されたり、若者が一人でできなかったり、大変な状況がいまだにあります。そのことで、ちゃんとした医師にかかれず、自分で処理しようとしたり、闇医者のとこにいったりして、女性が亡くなったりしているとしたら、すごくダメなことだと思います。この映画はタブーに切り込んでいて、すごくよかったと思います。