スタートレックIV 故郷への長い道

スタートレックIV 故郷への長い道のレビュー・評価・感想

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スタートレックIV 故郷への長い道
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映画版『スタートレック』連作の、感動の完結作『故郷への長い道』

『スタートレックIV: 故郷への長い道』は1986年に公開されたSF映画で、監督はレオナード・ニモイ、原作はテレビシリーズの『スタートレック』です。本作は映画版『スタートレック』シリーズの4作目で、『スタートレック3: スポックを探して』(1986年)の続編です。この作品で『スタートレック2: カーンの逆襲』(1982年)から始まって『スポックを探して』に続いたストーリーが完結します。以前の作品で登場人物がなした行為への試練に出会うために地球に帰還してみると、USSエンタープライズの以前の乗組員たちは異星人が絶滅寸前のザトウクジラと接触を試みていることから地球が重大な危機にあることを知ります。乗組員たちは地球を旅して、異星人の呼びかけに応答できるクジラを探し求めます。
『スポックを探して』を監督した後で、ニモイは次作の監督を依頼され、映画の内容に至るまでの裁量の自由を与えられました。ニモイと製作者のハーヴ・ベネットは環境問題へのメッセージを孕んでいて、明確な悪役のいないストーリーを構想しました。最初の脚本はスティーヴ・メアソンとピーター・クリケスが書き上げましたがパラマウントに却下され、映画会社は『カーンの逆襲』の監督・脚本だったニコラス・メイヤーを雇いました。メイヤーとベネットはストーリーを2分割して、異なる部分の脚本を執筆し、ニモイ、主演のウィリアム・シャトナー、パラパウント映画の重役からの承諾を貰いながら作業を進めたのです。
撮影は1986年2月24日に始まり、以前の『スタートレック』映画とは異なって、『故郷への長い旅』は大部分がロケ撮影で済まされ、サンフランシスコ市周辺の実在の建築物が写り込んでいます。特殊効果会社インダストリアルライト&マジック社がポストプロダクションと映画の特殊効果の援助をしました。この作品は1986年1月28日の朝に離陸後73秒後に空中分解した、スペースシャトルチャレンジャー号の乗組員に捧げられています。