ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実 / The Last Full Measure

ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実 / The Last Full Measureのレビュー・評価・感想

ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実 / The Last Full Measure
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ベトナム戦争で取り残された兵員たちを勇敢に救助し勲章を得るまでの劇映画

『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』は2019年に公開された米国の戦争劇映画で、脚本と監督はトッド・ロビンソンです。
映画では、ペンタゴンの官僚スコット・ハフマンと多くの復員兵たちの努力で米国空軍の空挺救助兵ウィリアム・H・ピッツェンバーガーに名誉勲章が贈られるまでの過程が描かれています。
空軍空挺兵とは、ベトナム戦争中に孤立した兵士や撃墜されたパイロットを救助するためにヘリコプターから降下する兵士のことを指します。
出演はセバスチャン・スタン、クリストファー・プラマー、ウィリアム・ハート、エド・ハリス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェレミー・アーヴィン、ピーター・フォンダ。
本作はピーター・フォンダの遺作となりました。また、プラマーも本作が死の前の最後の作品となっています。
製作は2017年3月で米国で始まり、先行公開は2019年10月にニューヨーク州のウェストハンプトンビーチで行われました。
2000万ドルの製作予算に対して収益は300万ドル。興行的にはいまひとつの結果に終わっています。
本作の原題『The Last Full Measure』はリンカーンのゲティスバーグ演説から取られたものです。
ウィリアム・H・ピッツェンバーガーはアメリカ空軍のパラレスキュー部隊に所属し、ベトナムで自軍・友軍の兵士たちを次々と救助していました。
1966年4月、ピッツェンバーガーは戦場に取り残された兵士を救い出すべく、ヘリコプターで現地へと向かいます。
ところが、敵軍・北ベトナム正規軍の攻撃が予想以上に激しく、パイロットはヘリコプターを滞空させることが困難だと判断し、救助活動の途中で基地へ引き上げる決断をくだしました。
パイロットはピッツェンバーガーを乗せようとしましたが、ピッツェンバーガーは残された兵士たちを守るために敢えて留まることにします。
彼の奮戦のお陰で、9人の兵士たちが生還できましたが、ピッツェンバーガーは敵軍の銃弾に倒れてしまったのです…
本作には地味ではあるが、堅実な作品との評価が与えられています。
ある映画評価サイトは「『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』は題材となっている出来事の核心を掴もうとして苦戦している。しかし、最終的には、驚くべき実話を忠実に表現した名演技のお陰で、何とか形になった」
と評しています。