ジェット・パイロット

ジェット・パイロットのレビュー・評価・感想

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ジェット・パイロット
7

億万長者の伝説のヒューズが金にあかせて作り込んだ航空映画の秘宝!

『ジェットパイロット』は1957年に公開された米国の冷戦ロマンス映画で、監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ、出演はジョン・ウェインとジャネット・リー。脚本と製作はジュールス・ファースマン、公開はハワード・ヒューズによります。撮影期間は8か月間で、1949年に始まりました。撮影の終了は1953年5月。テクニカラー版のフィルムは1957年10月までヒューズによってお蔵入りにされていました。その時までにヒューズは映画をRKOに売却したのです。ユニバーサル映画が最終的に『ジェットパイロット』を配給しました。
本作の監督は複数回にわたって交代を余儀なくされています。スタンバーグの監督期間は1949年10月から1950年2月まで。その後、フィリップ・コクラン(空撮監督)、ファースマン、エドワード・キリー(ユニット製作管理者)、バイロン・ハスキン(モデル製作)、ドン・シーゲル(シーゲルの監督した場面は使用されなかった)、そしてハワード・ヒューズ自身。
『ジェットパイロット』は米国空軍の最新鋭ジェット機を公開する映画として宣伝されていましたが、最終指摘に公開された時点では、映画の中の登場機の大半は陳腐化しており、最新式の航空機に代替されていました。空撮の一場面では2人の主人公がロッキードF94スターファイヤを飛ばしてプロペラ駆動のB36爆撃機を迎撃するためにレーダーを試用するシーンがあります。
『ジェットパイロット』はハワード・ヒューズのお気に入りの映画で、晩年に繰り返して見た作品らしいです。