エマニエル夫人

エマニエル夫人のレビュー・評価・感想

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エマニエル夫人
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元写真家の監督が撮りあげたソフトフォーカス映画の名作『エマニエル夫人』

『エマニエル夫人』は1974年に公開されたフランスの劇映画で、監督はジュスト・ジャカンです。本作は小説『エマニエル夫人』を原作とするフランスのソフトタッチの映画シリーズの第1作にあたります。映画ではシルヴィア・クリステルが「経験」の数を増やすためにバンコクに旅行する女性の役割を演じています。この作品は元写真家ジュスト・ジャカンのデビュー作で、撮影は1973年と1974年の間にタイとフランスで行われました。
『エマニエル夫人』は公開当初は批評家から否定的な評価を受けたのですが、後年は評価は改善します。フランスでの公開当時はフランス映画としてメガヒット作となりました。コロンビア映画が原語版の公開と英語吹き替え版の合衆国での劇場公開を担当しました。配給会社が独自にX指定をしています。欧州と米国で興行的な人気が出たために、1975年にアジアでの公開が続きました。イタリアが製作に関与した『Black Emanuelle』も含めて複数の関連作品が公開されています。
『エマニエル夫人』のフランスでの公開は1974年6月26日で、入場券は889万枚も同国内で売れました。英国では、本作は通常の映画劇場で事前検閲で削除シーンのある作品が公開されました。最初のビデオリリースは1990年で、これもまた削除シーンがあることで有名です。これらの削除シーンが復元されたのは2007年のDVD公開後のことです。