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どれだけ難しいものか
アルコール依存症や薬物依存症から立ち直ることが、どれだけ難しいのかがリアルに描かれていると思いました。本当にお酒は怖いです。ウィトカーは自分でも公聴会には素面で行かなきゃとかわかっていたと思うのに、それが出来ませんでした。自分と同じく依存症に悩む女性と知り合いになって、そういう支援に繋がりを持てそうになっても、「自分は依存症じゃない」って断ってしまう。本当に自分で認めることが難しい病なんだなって思います。彼がしたことを思うと、許されるべき人ではない気もします。でもあの事故は本当に彼のせいじゃなくて、機体の欠陥のせいで、彼のおかげでたくさんの人が助かったような気もします。ラストはこんな風に許されていいのかって思わなくもないのですが、そういう許しがないと立ち直れない病なのかもしれません。デンゼル・ワシントンのリアルな演技も相まって、親子愛に泣きそうになりました。思っていた話とはちょっと違っていたのですが、すごく深くて、見てよかったと思いました。